ピラール茜屋は、安全を第一に考えたレストランです。
2020年7月17日に創業を開始致しましたピラール茜屋は、神戸肉取扱店として認められたマドリード初、またスペインでは5店舗あるうちの1店舗となる炭火焼レストランです。また、ヨーロッパで初めて日本国産マスクメロン「クラウンメロン」を取り扱う店でもあります。こちらのページでは、創業者である村田知穂とイグナズィ・エリアスによる当店のこれまでの歩みをスタッフ一同の想いと共にご紹介いたします。
当店は、先にオープンしましたバルセロナの系列店、カルロタ茜屋と同様、日本の伝統を受け継いだ本格的炭火焼レストランであり、木材を使用したこだわりの温かみを感じられる各テーブルには、囲炉裏が備え付けられております。炭火は、テーブルの使用ごとに新しく丁寧に並べられ、食後には取り除かれます。村田は「おそらく、レストラン業界で、一番手間がかかる業種でしょう。」と、打ち明けると同時に、テーブルを一つの物語の舞台とするならば、彼女の知る限り、最もロマンティックな表現だとも言い表しました。
2011年にバルセロナにヨーロッパ初の炭火焼レストランをオープンしてから9年が経ちましたが、イグナズィは当時を振り返り、「心意気だけでの開業だったため、経営者として、また個人としても、高い代償を払いました。だからこそ、2店舗のオープンに際し、あれから10年近く経った今、学んだことを新しいステージに生かさなければならないという思いを搔き立てられました。」と語っています。
またその上で、彼の今までの学びの中で印象的だったものについて、静岡県袋井市出身の妻である村田の幼少期の思い出をあげています。というのも、彼女には幼い頃、祖母と餅を作るため、祖父と共に薪木を拾い釜戸に火をくべ、一緒に暖をとった冬の思い出がありました。そうした経験を通して、現在村田は、マドリードの地で、当店に関わる全ての意思決定の要となっています。イグナズィは「彼女が顔をしかめなければ、全てが順調にいっていることが分かります。」と明かしています。
KOBE BEEF
ピラール茜屋は、神戸肉を販売する要件を満たし、神戸肉流通推進協議会が認定する日本国外のレストラン150店舗の一つに指定されています。和牛と神戸肉については、その定義を問われると日本人でも正確には答えられない人が多いのではないかと思われますが、簡単に言えば、日本産なら単に和牛、兵庫県産であり、かつ該当する神戸肉の認定を得た和牛だけが神戸肉となります。
当店の場合、最も希少価値の高いA5等級神戸肉や熟練の技が求められる肉のカット技術を提供しているだけではなく、炭火との相性についても最高の状態でお客様に味わって頂けるよう常に向上心を持って取り組んでおります。マドリード店・店長兼シェフのホセ・ルイス・フェルナンデスは村田から和歌山県を生産地とする備長炭の話を聞くまでは、「まさか炭の味見をしなければならないなんて、思ってもみませんでした。」と当時を回想しています。当店で提供するお料理は、炭火にもこだわりを持ち、吟味を重ね、唯一無二の味わいを生み出しています
KISHŪ BINCHŌTAN
神戸と和歌山のコンビネーションは、数々の調理法の中で最も贅沢な楽しみ方ですが、「この代わりとなるものは、提供しないという選択肢しかない。」との強い信念で完成したお店がピラール茜屋です。最後に運営責任者のジョルディの言葉で当店の創業までの歩みの紹介を終わらせて頂きたいと思います。「当店では、伝統製法で焼き上げた最高級の炭、和歌山の備長炭で、神戸肉を最高に引き立てる可能性を提供しています。これは、今まで日本でしかあり得ないものでしたが、これからは、マドリードはチャンベリでも可能です。」スタッフ一同、皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております。
CROWN MELON
また、我々の国でクラウンメロンを味わうことができるのは初めてです。ナショナルジオグラフィックは2020年10月22日、この 世界一高いメロンのスペイン上陸という素晴らしい取材を完成させ、この事実を直接目撃しています。
クラウンメロンとは日本で最も権威のあるマスクメロンの原産地呼称の一つであり、知穂の町 袋井市で育てられています。「クラウンメロンはうちの近くにある農場から来ています」と知穂は明かします。西洋文化では、東京内の売店では通常であるように、メロン一つに200€もの単価が付けられることは信じられません。2019年には競り場にて幾つかのメロンが25000ドルで落とされるほど、このメロンは贅沢な贈呈品として深く日本文化に根付いています。
イグナズィは東京に滞在していた頃から国産メロンの噂を知っていましたが、知穂と一緒に袋井を訪れた時、この完璧なメロンを作ることに生きがいを感じている何百もの農場に魅了され、本格的にこのフルーツに興味を持ち始めました。 このメロンの値段と味は「一つの木に一つの実」という基準に部分的に起因しています。収穫の半ば、農主がより一番良い見た目を持つメロン一つだけを各木に残し、あとのメロンを処分します。このメロンが与えられる手入れと管理のリストはおそらく一人の母親がその子供に与える注目とだけ比較することができるのかもしれません。 「それらのメロンは日本の中でさえ持つことは夢とされていましたが、今は私にとってそれらをマドリードで持つことがとても信じられません。」
料理における喜びの基盤が食材にあるとすれば、ピラール茜屋の秘密は、まずは仕入先との関係や最高級の材料の選定に隠されているといえます。シンプルな料理ゆえに主役となる素材が際立ちますが、いずれにせよ、ほんの少し手を加えることで素材の味がさらに引き出されるのです。自然が生み出す特定の至宝を調理する責任がある場合、それ以上の作業は必要ありません。あらゆるものが最高の質を誇り、完璧の状態でなければならないのです。
ピラール茜屋は、お客様が再び足を運んでくださるかどうかを存じ上げません。そこで、テイスティングメニュー(おまかせコース)をご用意し、食事に先立ち炭火を囲みながらダンスを楽しむかのように、バラエティーに富む日本の風味や食感をお試しいただけるようにしました。いずれのお料理も、コース全体のなかで独特な役割を担っており、コースが進むにつれ、込み入った、かつ織りまぜられた物語が展開していきます。
「三世界メニュー」には、より独創的で意欲的、かつ直観に基づいた性格が反映されています。このメニューは、食材そのものに加え、日本料理が持つさまざまな側面への好奇心にも触発されて誕生しました。料理にバランス、上品さ、そして味わいをもたらし、お客様を幸せな気持ちにすることだけを目的とする側面です。
1987年、アルヘシラス生まれ。料理に目覚めたきっかけは、母方の祖母が作る煮込み料理と彼女の料理への愛でした。少年時代に彼の人生を決定づけることになった慣習が豚の屠殺(とさつ)です。この辛い儀式は、彼が「子どもの頃の味」と呼ぶところの、炭火でこんがり焼いた肉をパンの中に挟んだ食べ物をもたらしてくれました。
15歳のとき、ペペはタリファの町で調理補助として働き始めます。毎年夏には皿洗い、サラダの用意、魚の下ごしらえ、肉のあぶり焼き、そして米の炊飯に明け暮れました。17歳になると、グラナダでの学業とアルヘシラスにある「ホテル・アルボラン」でのウェイターの仕事を両立し、給仕としての腕を磨きました。
18歳の頃はアルヘシラスにある2つのバルで働きながら学費を工面していました。そのうちのひとつ「バル・イボリ」では、最初に師事することになるティリと出会います。23歳を迎えたペペはロンドンに渡りウェイターの職に就きますが、質の低いサービスや貧弱な料理、低賃金といったこの業界の残念な面を垣間見ることになります。そこで5年後、スペインに帰国する際に彼は明確な目標を掲げます。それが、伝統的な高級料理とマドリードです。
アランダ料理学校ではフラン・ラバーソのもとで新しいテクニックを学びました。その恵まれた才能のおかげで実習の場をいくつか与えられた後、ミシュラン2つ星に輝く「エル・クルブ・アジャルド」に正式に採用されます。そしてこのレストランこそ、東京でカルマ・ルスカリェーダの右腕として働いた経験のあるホセ・カルロス・フエンテスが、ペペを日本料理の世界へと導いてくれた場所だったのです。そこでは専属チームを率いつつ、テイスティングメニュー用の数皿を初めて提案するに至りました。
2年後、レストラン「エティモ」に副料理長として引き抜かれ、ベゴーニャ・フライレのもとで最高級の食材を用いながら古典的なフランス料理の技術を駆使することになりました。ハイロ・カルボからは調理法を実践し素材を扱う上での正確性と規律について学びました。
そのような折、村田知穂から電話があり、ピラール茜屋の指揮を執ってみないかとの提案を受けたのです。ペペは修行を積むため、そして村田がマドリードのために温めていた計画を実行するためにバルセロナに移ります。村田の計画の中には、「クラウンメロン」や和歌山県産の炭を持ち込むことのほか、調理に「還元水」を使用することなどがありました。最高の炭火焼き体験を提供するという理念のもとで誕生したのが、「三世界メニュー」を作り上げるという任務です。「これまで学んできたすべての価値を結集した作品です。知穂は私に、十分な時間と自信を与えてくれます。彼女との共同作業は実にスムーズで、それが結果に反映されています。本当のことを言うと、働いていてこれほど満足感を覚えたのはこれが初めてです。お客様が目を輝かせる様子を見ることができたり、『幸せな気分です』と言っていただいたり。何物にも代えがたい経験です」。
当店のメニューは予め厳選された献立のお二人様用コースからなり、多様な肉料理を提供させていただ
いております。ベジタリアンメニューあるいはビーガンメニューのご用意はございませんのでご了承く
ださい。ただし、お二人のうちお一人のお客様がベジタリアンまたはビーガンの場合、事前にご連絡い
ただければ肉類および動物性タンパク質を含まないお料理をご用意し、もうお一人には通常のお肉料理
をお楽しみいただくことができます。お肉料理をお魚料理に変更することはできません。
もちろんです。メニューには共通のお食事が数皿含まれているため、対応メニューは両方のお客様に提
供させていただくことになります。対応するメニューをご希望のお客様は、ご予約時に該当する不耐症
についてお伝えいただくのみで結構でございます。
すべてのメニューはお二人様よりとなり、メニュー料金はお一人様分となります。ただし、3名のお客
様のうちお子様がいらっしゃる場合には、1つのメニュー(お二人様用)を分けてお召し上がりいただ
けます。
いいえ。レストラン店内には連続する2室に13卓のテーブルが配置され、プライバシーや店内の音を遮
断することは保証できませんのでご了承ください。厳格な意味での厳かで豪華な空間や内装の上流レス
トランをお求めのお客様には、Pilar Akaneyaではご期待に沿うことができないことがございます。
最大のテーブルの定員は8名様となります。テーブルは床からコンクリートで設置されたバーベキュー
テーブルとなるため、テーブルを付け加えることはできません。これより大人数でのお客様は、ご予約
前に当店までご連絡ください。
当店をお選びいただきましてありがとうございます。reservas@pilarakaneya.comまでメールでお知らせ
ください
炭火焼特有の空気抽出入システムにより、一貫した空気の循環と換気が保証されます。また、レストラ
ン店内には市場最新鋭のZonair3D空気清浄システムが備わっています。集塵用ナノファイバーにより、
微粒子を濾過し、新型コロナウイルスを含むウイルスを無効化します。このテクノロジーについての詳
細.
+34 91 330 76 99までお電話でご連絡いただくようお願いいたします。
最大30名様までの会社イベントの開催にご利用いただけます。ご希望の方
は、reservas@pilarakaneya.comまでメールでお知らせください
すべてのお申し出には感謝申し上げます。ただし、残念ながらこのようなコラボレーションは行ってお
りません。